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【ご寄稿】
今回は『農業不要論』を提唱し、
農業を営んでおられます
『農業にNOぉ(農)!』の
仁田忠嗣先生より
(無償で執筆下さいました。
貴重な文章です。
無断で他への転載は
お控え下さいますよう
お願い申し上げます。)
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市民がつくる政治の会
兵庫地区の中村彰宏です。
内海先生が著書でも
記載されておられますが、
種子法と種苗法問題は、
皆さんご存知かと思います。
のに、
意外にスルーしてませんか?
何となく
『直接わたしには関係ない』と
思われがち。
知ればめちゃ重要だと
分かります。
めちゃ重要なのです。
ホントに。
そんな農業のお話しですが、
今回は
もう少し身近な農業の話しを
我々にも
『ちょい理解しやすいように
話をして!』と、
お願いしました。
皆さんは通常知り得ない、
うつみん認定セラピスト農家さんの
リアルなお話し。
では、仁田先生!
『NOォ家(農家)の世界』
よろしくお願いします!
↓
皆さま、はじめまして!
埼玉県川越市にて
農業を営んでいる
仁田忠嗣(にった ただつぐ)と
申します。
簡単な自己紹介をしておきますと、
僕は大学では経済学部でしたが、
大学在学中に複数人集まれば
揉め事を起こす人間社会より、
多様な種類が集まろうとも
揉め事どころか
むしろ互いに連携し調和している
自然界から物ごとを
学んだ方がいいな~と
農業の世界に
飛び込むことにしました。
農業の世界に入る時点で、
いわゆる無農薬・無肥料での
自然農法を志望していましたが、
これも経験ということで
慣行農法,有機農法にも携わった
経験があります。
そんなこんなで
自然と関わっていると、
「これって人間でも
同じことじゃね?」
と思うことが増え、
あれよあれよという間に
内海聡先生の
セラピスト養成講座まで
受講していました(笑)
こうして様々な世界に
関わっていて感じるのは、
人間の身体については
「~療法」で
論争を巻き起こし、
植物の身体については
「~農法」で
論争を巻き起こしている
ということです。
このアホらしい現状のおかげで、
農業に携わりながら
「農業不要論」なる暴論に
たどり着いてしまい、
現在は
講演活動なども行っています。
今回は皆さまの
生活にも関わる話ということで、
「有機農産物にひそむ危険性」
というテーマで
少しお話させて頂ければと思います。
食べものにおける危険性と聞けば、
現代であればまず
社会毒を連想する方が
多いような気がします。
農業における社会毒と言えば、
農薬や除草剤の問題が
この文章をお読みの皆さんなら
パっと浮かぶのでは
ないかと思います。
しかし、僕が今回のテーマで
あえて強調したいのは
”肥料”の問題です。
もちろん化学肥料は問題ですが、
それ以外の肥料にも
問題は多いのです。
主観で言わせてもらえば、
農薬と肥料なら
肥料の方が問題の根が
深いと考えています。
農薬の方が表面的な問題がゆえに
多くの人が問題だと
捉えやすいのだと感じます。
ということで、
先に農薬の話を
済ましてしまおうと思います(笑)
いわゆる有機栽培
(有機JASという規格)でも
何種類か使うことの出来る
農薬が存在することは
それなりに有名かもしれません。
この有機栽培の規定で
使用してはいけないのは、
化学合成農薬であって、
化学的ではない
天然由来の成分で構成された農薬であれば使用できるという論法ですw
そして、これで使用できる
天然由来の農薬は決まって、
ある特定の成分を抽出しています。
ここで思い出すのは、
例えば強力な麻薬である
ヘロインやアヘンは元々
植物のケシから
成分を抽出したものであり、
解熱鎮痛剤として猛威を振るう
アスピリンは元々
植物の柳から抽出したものです。
化学由来ではなく
天然由来だから安全😁というのは
早計ということです。
極論ではありますが、
有機栽培対応農薬を天然由来だからとぶちまけるのは、
ヘロインをぶちまけているのと
変わらないということです(笑)
このような問題も
農薬にはありますが、
そもそも論でいうと、
このような
強力な薬剤を
使わなければならない状態に
どうしてなったのか?
という点に
目を向けた方がより根本的かもしれません。
その農薬を使わないとならない状態にしているものが要は肥料なんじゃない?
という話になります。
肥料の問題点を挙げれば
大きく3つあります。
1 質の問題
2 土壌バランスの問題
3 肥料という構図の問題
それで全部書きたいところですが、
字数の都合上、今回は①だけになります。
後の内容にもしご興味があれば
僕の「農業不要論」などで
聞いてみてください(笑)
ということで質の問題についてです。
この肥料の質もさらに
大きく3つの項目に
分けられるかなと思います。
その3つは、
「動物性肥料」
「植物性肥料」
「海洋性肥料」
になります。
動物性肥料と植物性肥料の問題は
ほぼ同じですが、
植物性肥料の方が
何というか”たちが悪い”です(笑)
動物性肥料ですが、
これは要は何かしらの
「糞」ですね。
糞ということは、
その動物が食べた餌が
ある程度の分量で糞になっている訳ですが、
その餌は一体どんなものなのだろうか?
という話です。
鶏糞や牛糞やらが主な肥料ですが、
今の日本で飼われている
鶏や牛の餌の質はあまり
いいものとは言えないのは
皆さまご存知だと思います。
次に植物性肥料の問題ですが、
ある程度食に関心をお持ちの方であれば、
いわゆる”植物油”の問題は
ご存知だと思います。
例えば、日〇オイリ〇や、
J-〇イル〇ルズの植物油は
原料も遺伝子組み換えで、
大量生産のために
ノルマルヘキサンという
有機溶剤を使っての食用油精製であり、
とにかく問題が多すぎな訳ですが、
ここで1つ質問です。
「その油の搾りかすは
どこに行っているのでしょうか?」
やはり企業も
効率的にお金を稼ぎたいので
無駄は出したくない訳です。
そこで企業さんはこの
搾りかすの利用法を考え付きました!
「そうだ!
畑に撒いてもらえば良いんだ!」
ということですね。
遺伝子組み換え&
化学溶剤付きの搾りかすを、
お金を支払うどころか
農家に売ってさらに
利益にする経営努力には
スバラシイものがありますね。
これはさらに
SDGs的な試みとして
社会からも賞賛されるでしょう(笑)
もちろん有機農家さんが
みんなこういうものを
使っている訳ではないですけど、
なたね油かすなどは
結構有機肥料として
使用されることが多いので、
可能性はゼロではないのです。
3つ目の海洋性肥料については、
主に微量ミネラルの補給という名目で
利用される場合が多いです。
畑に海のものを入れるの?と
思われる方も居らっしゃると思いますが、
自然界では海水が蒸発し雲になり、
それが雨となって
畑に降り注ぐという形で循環しています。
ですので、
あからさまに不自然という訳では
ないのです。
この海洋性肥料の問題は海で
ピンとくる方も
いらっしゃるかと思いますが、
大体の海洋性肥料は
貝や甲殻類の粉末であり、
この貝などの産地がもちろん
全てではないですけど、
三陸海岸とか要は福島原発事故の
近くの海である場合があるということです。
まさかの経路を辿って、
放射性物質などの
有害ミネラルが畑に混入する場合が
あるということです。
以上、
3つの動物性肥料、
植物性肥料、
海洋性肥料の問題を書きましたが、
何より厄介なことは
この肥料を使っていたとしても
「無農薬・無化学肥料」だと謳うことに
何の問題もないということです。
遺伝子組み換えや
放射線物質の問題は
社会毒の観点でいえば、
農薬よりも毒性は高いとすら
言えるでしょう。
しかし、これほど問題なのに、
これを見分ける方法は
「ない」のが現実です。
このような状況で
結局判断する基準となるのは、
作り手の農家さんの
理解度ということになります。
ここで余談ですが、近年
「顔の見える関係」といって、
それを額面通りに
受け取り生産者の顔写真を
貼っているのを見たりしますが、
どれだけ
ズレているのかと絶句します(笑)
生産者の想いや理念を生産物に込め、
さらにそれを表現することで、
消費者の方が食べたときに「まるで」
作り手の顔が浮かぶ様だというものだと
僕は考えていますが、
どうなんでしょうね(笑)
若干話が逸れましたが、
この肥料の質の問題に共通しているのは、
全て人災であるということです。
遺伝子組み換えも
原発も人間が存在しなければ
生まれることのなかったものです。
肥料の質が問題なら
肥料も使わない自然農法の野菜にすれば良いと思うかもしれませんが、海洋性肥料の部分で触れた
「海水が雨となって畑に注がれる」
という点で、
現代では海も雨も昔のように
キレイではありません。
どれだけ社会毒を避けようとしても
今の地球に生きている時点で
限界があります。
自分だけが社会毒を避けるというのには
限界があるのだから、
もはや今の地球そのものから
社会毒を減らしていくしか
打つ手はないのかもしれません。
そして、この人類や
社会全体の行動を決めるのが政治です。
もし本当に安全なものが
食べたいというのなら、
今あるものの
どれを選んでも安全とは言えないでしょう。
失われたものは、
新たに作り出すしかない。
そのためには
政治との関わり合いを
切ることは出来ないのです。
ここまで書いてきて思うのは、
より根源的な自然農法というものは、
無農薬・無肥料などという
手法如きものではなく、
より本来の
自然に近い世界,
社会に変えていく為の
生き方なのかもしれないですね。
最後に、話は全く違うのですが、
少し政治的な事柄について書きます。
農業の分野において
「食料供給困難事態対策法」
なるものが、
もはや通常国会で成立してしまいました。
これは簡潔に言うと、
国が食料危機だと認定した場合、
国が農家に
「あなたは~を作れ」と
命令できるようになり、
その命令に従わないなら
罰金まで科されるというものです。
極論、米農家が
国から野菜を作れと命令されたら
野菜を作らないと罰金刑と
いうことです。
これにもはや
「農家=奴隷」以外の表現などありますか?
「だから政治を
何とかしないといけない」
となりそうなところですが、
僕が言いたいことは
今の政治家を選んだのは
国民の責任であり、
政治家は国民の意見を
代弁しているだけに過ぎないと言うならば、
この日本国民は
口ではキレイごとを並べていても、
みんな「農家=奴隷」としか思っておらず、
今回の法案成立は
その結果に過ぎないんじゃないか?
ということです。
「私はそんなことないです!」と
言いたげな方が
何人もいるでしょうが(笑)、
ここを自覚しなければ
まともな社会へと
舵を切ることは出来ない様な
気がしてならないのが今の心境です。
まだまだ話し足りないのですが、
農業と政治は
深く結びついている
ということで
結びにしたいと思います!
一応、
facebookなどで発信?
したりもしていますので、
もしご興味があればお気軽に申請もどうぞ!
長くなりましたが、
最後までお読み頂きまして
ありがとうございました!
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〜編集後記〜
仁田忠嗣先生お忙しい中、
貴重なお話しを
ありがとうございました。
仁田先生は、今で言う
Z世代。
我々昭和世代からすると、
『最近の若いヤツは。。』って
悪評をよく聞くZ世代。
しかし上記の文章を
読まれた皆さんは恐らく、
『まさか!Z世代が
ここまで社会の事を
考えてくれてたのか!?』
って
なりませんでしたか?
そーいや、数千年前のピラミッドの
落書きが見つかったそうですが、
なんと書いてあったと思いますか?
【回答】『最近の若いヤツは!』
ですって。
数千年前の若いヤツも、
『最近のヤツ』やったんや。笑
『Z世代は〇〇や!』とか、
どーこー偏見を聞きますが、
どーこー言ゅーな!
『そーゆー昭和のあなたは
何年生きてるんや!
他人を変えようとスルナ!』と
昭和世代のボクも
自分によく言い聞かせて
来月、
Z世代の仁田先生と会って来ます❤️
皆様是非!仁田先生と
繋がって下さいね。
基本、
内海代表を代表とするだけに、
皆んなホント優しいです。
内海式精神構造分析法を
学んだ者同士、
親友以上の親近感が湧きます。
市民がつくる政治の会
(兵庫地区)では今後
仁田先生にも御講演を
お願いさせて頂きますね。
皆様反応をお願いします。
本当に
ありがとうございました!
中村彰宏
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